SAMURAI WEB DESIGNER

サムライウェブデザイナー山嵐ぽっけのブログ

フリーランスデザイナーとして独立する前に知っておくべき5つのこと

とてもシンプルで参考になる内容だったので意訳しました。元記事はこちらです。

5 things to know before you quit and start freelancing | Everyday Designer

マーケティングディレクターの職を捨て、デザイン事務所を立ち上げて2年が経った。自分でデザイン制作事業をやることは素晴らしく、挑戦的で、充実した経験となっている。 あなたは独立を考えたことはあるだろうか? 以下に、私達が会社を辞め、フリーランスとして独立する前に知っておくべき5つのことをご紹介したいと思う。

1. 倹約生活、受託事業、そしてプランB。

会社を辞める準備はできた? 仕事を辞めると決めた後は、僕にとっても過去に感じたことのないほど不安な日々だった。そしてこの2つを学ぶことになる。

  • 会社の本業と平行ながら、2つ程のちょっとした受託仕事を行った

  • 仮に何もしなかったとしても、半年間は暮らすのに十分な貯金を用意して、もし半年後に物事が上手く行っていなければ再就職すると決めた。

お互いに毎月会うような間柄でなくても、できるだけ人と連絡を取り合おう。自分の手が空いていることをいつも知らせておけるような状態を作っておけば、仕事の打診のための確認の手間が省けてスムーズになる。

そして倹約家になろう。僕の場合、最初の半年は幸運にもいくつかのまとまったクライアントワークが合ったけれど、そうだとしても更に新規顧客を見つける為の投資をして自分の給料はほとんど無しにした。

つまり、スタートした時はできるだけ柔軟な経済状態にしておこうということだ。そして毎月固定の出費を最小限に抑えよう。新しい車を買ったり、お金がかかる趣味に費やしている場合じゃないということは明らかだね!

変化があるときは出来るだけポジティブ思考になりたいものだけど、最悪の事態も頭においておくべきだ。自分自身との約束として退路をちゃんと作っておくこと、そしてどんな状況になったらその「プランB」を発動するかを決めておくことだ。

貯金額が一定の金額を下回ったり、毎月何日にどのくらい売上があるか、といった基準だ。それがなんであれ、自分自身と約束を交わす。そして忘れてしまおう。いつかもしそういう時が来たら、そのメモを取り出せばいいんだ。

2. 働く必要のないときも働く

自己啓発系の広告で、「週に4時間働いてあとは楽園で休暇を取ろう」というのを見たことがある。そういうのを信じちゃいけない。 自分で自分の上司になるには膨大な仕事量がある。スタートアップ時は特に。そして会社員時代に慣れていた仕事とは違う種類の仕事ばかりだ。

デザイン制作だけでなく、入札や提案書作成、進行中案件のクライアントからの戻りのフォロー、収益や支出の経理事務、過去の仕事のサポート…

そして独立して生計を立ていく為には、他の誰かのために働くのではなく自分の為に働けるようにしなければならない。 受託案件をやる場合、ただその金額ために時間を費やすのではなく、自分自身のマーケティングや人脈のために費やすんだ。

この、「大してお金にならない時間」というのは、あなたのフィールドに顧客基盤を築き、人に認知してもらう為の最も重要な時間なんだ。

独立して最初の頃、僕は週に50時間以上働いていた。でもその中のわずか15〜20時間だけが「請求可能な」受託仕事に費やしていた時間だ。 他の時間は人脈作り、自分のウェブサイトの更新、マーケティング資料作り、提案書作成、そして自分の名前を知ってもらうための努力のために費やしていた。

あなたがフリーランスやスタートアップとして成功したいなら、自分の興味関心が刺激されるような、自分のための仕事づくりが出来るようになろう。そしてそれに向けて必死に働こう。たとえそれが収益として見合うかどうか100%確信が持てなくても。

「自分とあまり関係もない時間は、実際に他にやるべきことがある時間」ということを肝に銘じよう。

3. 適正な価格設定

フリーランスで一番やってはいけないのは、自分自身の価格設定をする時、自分の市場価値を考えないことだ。あなたが本当にデザイナーとして生計を立てたいのなら、現実的な価格を付ける必要がある。それは定職を持つこととは少し違う。あなたは経費や健康保険、そして直接お金にならない、打ち合わせやマネージメントの時間を考えなければならない。

自分の分野での適正市場価格はどうなっているだろうか?それはお住まいの地域や時期によって違うだろう。自分の住む場所で同じようなサービスをするビジネスから調べることができるだろうし、他の会社がどんな請求をしているかをリサーチしてみるといいだろう。

自分をあまりに安売りしてしまえば、潜在的な顧客があなたをまともな事業者としてみなさなくなってしまうという危険もある。そして、費やす時間を考えれば、結局まともに生計を立てることができなくなってしまう。逆に、あまりに高くしてしまえば仕事を得られないだろう。

自分も納得して快適に営業できる価格設定で始めよう。いずれその価格を調整する必要はあるにしても、十分な説明ができればあなたのクライアントは理解し、仕事を続けることができるだろう。

4. コラボレートする

いろいろなフリーランスの仲間と協力して、それぞれの得意分野に取り組む時間を作り、自分の時間を最大限に活用する。 このアドバイスに従うなら、いろいろな人との交流を持とう。「自分ではやりたくないけどプロジェクトを完了させるためには必要なこと」をやってくれる人が見つかるはずだ。 他の人と協業することで、自分が楽しめる仕事に集中することができる。そしてそれはプロジェクト進行管理能力を上げるのにとても効果的なんだ。

コラボレーションは顧客基盤やポートフォリオを向上させ、自分だけで独立した時よりもずっと市場に入り込めるようになる。 例えば、僕はデザイナー兼コンサルタントとして多くの企業と直接取引しているけれど、僕はマーケティング戦略に焦点を当てている企業との関係づくりに多くの時間を使ってきた。今、それらの企業との直接的な仕事をするのと同時に、彼らの顧客に向けて彼と僕がコラボレートする仕事もしている。

これは僕と彼ら両方に利益をもたらす。僕が営業に時間をかけることなく販売できると同時に、彼らの会社が顧客に提供できるサービスを増強し幅を広げることができる。 彼らは僕のサービスを再販売することで彼らの収益を向上させているんだ。

独立したデザイナーであることの大きな利点の1つは、非競合分野の他の専門家たちとのネットワークを通じて生計を立てることができることだろう。

4. 事業体を作る

自分の事業を実在するものとして設立しよう。個人事業は、他のよりよい選択肢を考えればあまりよい方法でない。まずLLCやその他の事業体を設立する。経理や節税についてアドバイスしてくれる地域の会計士を見つける。そして事業用に使う銀行口座を開設する。 LLC等の事業体は個人的なお金と分けて考えられるだけでなく、見通しを持つことができ、そしてクライアントはあなたのことを、個人でノマドワークをしている人よりもずっと真剣な見方で見てくれるだろう。

ノマドの幻想 - 誰もいないスターバックス

スタバでmac開いてろくなもんが作れるわけがない

実際のところ「物書きしたり企画書つくったり、アイデアを出せる人達」がビジネスを作り、「システム屋」に発注するんだ。

上記の記事にブックマークでコメントをしてみたら、何か★マークがついたようで、それは多くの方の共感を得ているという事のようだ。

だからちょっとメモしてみたいと思う。

この人の気持ちはとても分かる

僕が独立して間もなかった2006年頃。その頃から既に「カフェでノートパソコンを開く人」というのはいた。 ノマドなんて言葉はおろか、カフェでノートパソコンの電源を入れただけで、店内がざわつくような時代だ。

僕は当時はまだ3kgあったような、バッテリーも2時間も持たないバカでかいMacBookProを持ち歩いて仕事をしてみたりした。 自分自身は最先端のつもりだったので、同じような「最先端っぽい人」は猛烈に気になった。

洒落気取った奴が取り出したのがMacではなく、分厚いWindowsマシンだった時なんてこうだよ。

ダッさ!(笑)

Windowsて。

洒落気取ってるみたいだけどWindowsて。

それで何するんだよ!わざわざここでやる意味あんの?

電源アダプターでけえよ!

俺?

オレはやるよ。Macだし。スティーブジョブスね。

iPodもあるよ。 PhotoshopDreamweaver駆使してWEBサイト作っちゃうよ。 左手親指は常に⌘キー。操作すっごい速いよ!

わざわざこんな場所でごてごてしたWindowsパソコン広げてワードいじってるやつとは次元が違うよね。

あんな奴にろくなもんが作れるわけがない。

って心の中で勝手にバカにしてた。

でも、誰もがこういう所から卒業しなければならない。

自分に精一杯に生きている人は、他人の仕事の仕方など興味がない

他人の働き方にケチをつけるのは、自分自身の仕事環境に満足できていないのかもしれない。

自分に精一杯に生きている人は、他人の仕事の仕方など興味がない。

そして外見的なものと、その人がやっている仕事の規模は全く関連しない。

会社に8時間いて月に30万しか稼がない人もいる。 スターバックスで1時間物書きをして100万円を稼ぐ人もいる。

何を目指すかは自分の問題だ。

パソコンがお洒落かどうかなんて関係ない。 場所がどこかも関係ない。 ノマドという言葉が世間的にどう使われているかも関係ない。 周囲の人間を過剰に意識する必要もない。

自分の仕事を最高の形で成し遂げることだけを考えればいい。

テクノロジーや街の環境が変化して、よりよいワークスタイルで仕事ができるならば、それをどんどん利用すればいいんだ。お店の人に迷惑かどうかはあなたの社会的常識観念で判断しよう。

フリーランスがフォローすべきアカウント @egawauemon氏の名言集

本書SAMURAI WEB DESGINERのチャプター3「最新のニュースはどこにあるのか」にて、Twitterのタイムラインを全て英語化しようということを書いた。

これはもちろん「WEBテクノロジーの最新ニュースは全て海外にある」という意味でのTwitterの使い方の1つだ。

一方で日本における働き方・ワークスタイルについて考える上では、もちろん日本人として新しい考えを切り開いて実践している人はいて、参考にする価値のあるアカウントがある。

(注意して欲しいのは、そういったキーワードを発言している人を見つけるのは難しくないが、その9割は自己啓発を商売にしているだけの人、あるいは海外在住で日本の良くない部分だけを大げさに叫んでいる人だということだ。彼らをフォローする価値はあまりない。)

僕が見つけた残り1割の「フォローすべき日本人」を紹介しよう。

@egawauemon

海外の日常的な情景を高画質高音質で眺めるというありそうでなかった映像を撮り、一躍有名になった方だ。そのヒットによりTwitterアカウントで5000人以上のフォロワーがいる。

現在の彼はそれをマス向けメディアとして活用している節が強く、自身や知人の仕事を宣伝するマーケティングツイートが多いが、それをスルーすれば時々非常に良いことを呟く。

自由な立ち位置だからこそ言える核心をついた考え方は、耳を傾ける価値が十分にある。

名言集

これらを見て、耳が痛いと感じる方はワークスタイルを改善する必要があるだろう。

SAMURAI WEB DESIGNER  http://samuraiwebdesigner.com/

時代遅れのバーローリン

コンクリート打ちっ放しの壁。

高い天井。

大きな観葉植物。

アーロンチェア に広々としたテーブル。

こんなオフィスに憧れを持っている人は多い。

「かっこいいオフィス、最新のApple製品に囲まれた俺クール。」

まず結論から言おう。時代遅れのバーローリンだ。

SAMURAI WEB DESIGNER 「かっこいいオフィス」 http://samuraiwebdesigner.com/

出来ることを決めるよりも「やらないこと」を決める方がずっと難しい

特にWEBというのは仕事の幅がとても広い。

いま海外でWEBデザイナーとあれば、ビジュアルデザインはもちろん、最新 のHTML&CSSはもちろんjQueryは自由自在、インタラクションのあるUIを 設計して汎用的なCMSを高度にカスタマイズして実装できるというのは大前 提のスキルだ。

しかし、日本でいうWEBデザイナーはどうだろう?

業務内容に「WEB制作」と掲げてあっても、プロフィールに「WEBデザイ ナー」という肩書きがあっても、単に紙媒体のデザインをメインにしてて、 jQueryはおろかHTMLすらまともに書けない人も多い。逆にCMSなどのプロ グラミングについては得意としていても、目も当てられないようなセンスで 「デザイナー」を名乗っている人もいる。

WEBの意味する範囲がものすごく広く、またいつも変化しているだけに、 「細々といろんなことは出来たり出来なかったりなんだけど、一般的に分か りやすいのがWEBデザイナーだから」という理由で自分の肩書きとしている 人が本当に多い。

でも、実はこれが最もダメなパターンだ。

絶対出来ないこと、絶対やりたくないことを決める

多くの人は「今すぐ答えられなくても少し調べて、自分の知識と組み合わせ れば出来そうだ」と思っている。大抵の人は自分に限界を設定したくないと 考えているし、いろいろな仕事をこなせる人間になりたいと思っている。

じゃあ、少なくとも絶対出来ないこと、いや、絶対やりたくないことをリス トアップしてみよう。

あなたは元々、絵を描くことが好きなグラフィックデザイナー?ならばWEB はWEBでも、CMS開発やJavaScriptは苦手かもしれない。じゃあそれはやら ないこととして、明確に宣言しよう。

元々プログラミングが好きで、なんとなくWEBインターフェイスレベルのデ ザインはできる?じゃあ印刷物や広告系のデザインは一切やらないと宣言し よう。

本当に得意で、休日にお金にならなくてもやっていたい、と思えるほど好き な事があれば、それ以外の事をやめる。 「好きじゃないけど仕事だから」と いう物事にかける時間は、たとえ一時の稼ぎになったとしても、未来のあな たを幸せにしない。

SAMURAI WEB DESIGNER 「出来ないこと、やらないことを決める」 http://samuraiwebdesigner.com/

くだらない仕事はやめちまえ!

SAMURAI WEB DESIGNER と題した長編エッセイをeBookとして公開した。

http://samuraiwebdesigner.com/

本としてまとめようと決めて書き始めたのは1年以上前。 2012年末には一旦出来上がったのだが、それから更に書きたいことが増え続けてとうとう2年近くかかってしまった。

この本は、フリーランスとして独立するための開業方法や経理の仕方といったことも、よくある独立支援の本のように、名刺の作り方とか人脈の作り方なんてことは一切書いていない。

WEBデザイナーとして働く僕が、フリーランスという働き方で長期的に利益を上げ続けていく持続可能なワークスタイル、そして自由で健康的なライフ スタイルを確立するための総合的な考え方、視点、どういうスタンスで取り組んでいけばよいかについて、筆者の体験を元に日常的な事例を上げながら紹介してある。

自分はツテもコネもない状態で身一つで独立し、7年かかって今のワークスタイルを確立した。

この本は、僕が独立したての頃に、一番読みたかった本だ。

人生にショートカットはないが、振り返ってショートカットを見つけることはできる。そしてそれを記録として残すことができる。